インターンシップに行く前に知っておいて欲しいこと



企業インターンシップの希望調査票を提出した学生に対して配属先決定の連絡をしましたがいまだに参加するかどうかの意思表示をしていない学生がいます。

まだ意思表示の返事をしていない学生は、612日(日)の18時までに、参加するか辞退するかの連絡を必ず行ってください。

その際、この時期に辞退すると皆さんの後輩が大きな不利益を被る危険があることを考慮しておいてください。全ての企業には、希望学生の人数を知らせた上で、その人数を受け入れ可能かどうかという確認を行っています。何人まで受け入れ可能であるとの返事をもらった企業に対して皆さんに配属決定の連絡を行っています(何人受け入れてくれるかがわからない状況で皆さんを配属することはできません)。そのような状況で辞退するのは極めて非常識だと認識してください。この時期に辞退すると今後に大きな不利益が生じる可能性があります(【辞退することによって起こる不利益】について以下に記載しました)。辞退するのであれば不利益を回避できる理由(受け入れ先の企業が納得する理由)を示してください。

 

●企業インターンシップのためのマナー講座を8914:40から開催予定です(場所などの詳細は追って連絡します)。インターンシップに行く人は必ず出席してください。以下に私が書いた内容(【皆さんの立場】や【受け入れる企業の立場】)はマナー講座の先生からも厳しく指摘されると思います。マナー講座の先生の話を良く聞いて十分に理解した上でインターンシップに参加してください。

 

●皆さんの中には常識のないメールの対応をしている学生もたくさんいます。(そういう学生は就職活動では大変苦労すると思います。)インターンシップ後には常識ある対応ができるようになっていることを期待します。

 

●以下に企業インターンシップの現状についてまとめました。極めて多くの人たちが皆さんのために多大な努力をしてくれています。
企業インターンシップに参加する学生はこれを良く読んで、自分の立場を良く理解した上で、謙虚かつ真摯な気持ちでインターンシップを行ってください。
また、企業インターンシップを実現するために力を尽くしてくれている全ての人に感謝の気持ちを忘れないようにしてください。

 


 3週間の企業インターンシップは多数の人と企業を巻き込んだ大きなプロジェクトです。企業インターンシップを実現するために非常に多くの人が尽力してくれています。どれほど多くの人が、どれほど多くの労力とコスト(場所、機材、時間、リスク対応、等々)をかけているかを理解してください。そうすれば安易な気持ちで参加してはいけないということに気付くはずです。以下にその概要をまとめましたので良く読んで、皆さんの立場や企業の立場を良く理解した上でインターンシップに行ってください。

 

【企業インターンシップを3週間行う意義】

 3週間(実質15日間)企業の中に入り、社員と共に過ごすことに最大の意味があります。3週間も社員と共に過ごせば、社員のリアルな働きぶりを見ることができ「働くとはどういうことか」が理解できるようになります。また、3週間も一緒に過ごせば、社員とも親しくなり働くことの本音を聞くこともできるでしょう(これは大学にいては絶対に得られない貴重な経験です)。

 皆さんにとって最も重要なことは、社員の仕事ぶりを見ることによって社会人としての常識が理解でき、それを身に付けることができるということです。

 私は、3週間のインターンシップを終えた学生たちが驚くほど社会人として成長したことを毎年実感しています。私との応対やメールの書き方が全く変わってきます。社会人と共に3週間過ごすということがいかに重要であるかがわかります。インターンシップ先の企業名や業種は関係ありません。どの企業に行った学生も大きく成長します。3週間を社員と共に過ごすということが最も重要なことです。

 1dayのインターンシップを15回(15日間)行ったとしても企業インターンシップと同じ成果は絶対に得られません。短期のインターンシップはあくまでも「お客さん」です。これは就活を経験した多くの先輩たちが、短期のインターンシップは23回までならやってみても良いがそれ以上はほとんど意味がない(同じことを繰り返すだけ)と言っていることからも明らかです。短期のインターンシップはほぼ全ての学生が行っていますが、私から見て短期インターンシップの前と後で学生が変わったという印象はありません。

 

 

【皆さんの立場】

 皆さんは企業にとっては全く戦力になりません。皆さんが企業に対して貢献できることは何もないということです。皆さんができることは「謙虚に、真摯にインターンシップを行い、人間的に成長した証を見せること」だけです。インターンシップを終えた皆さんが成長した姿を見せてくれれば、関係者(企業、大学事務局、教員)は「大変だったけどやって良かった」と思います。それが皆さんがお世話になった方々にできる唯一の貢献です。

 

 

【受け入れる企業の立場】

 企業は皆さんを受け入れるために、「場所」、「機材」、「人員」、「時間」、「予期せぬリスクへの対応」、等々大変なコストを支払っています。その一方でメリット(見返り)はゼロです。皆さんが企業の戦力として貢献できることは何もありません。企業にとって外部の人間(しかも社会人としての常識を持ち合わせていない学生)を社内に3週間入れるというのは極めてリスクと負担が大きいことです。大学と非常に関係の深い企業であっても3週間のインターンシップは躊躇するところがほとんどです。受けてくれる企業は5社に1社程度です(短期のインターンシップであれば、大学と関係のある全ての企業が受け入れてくれます)。

 それにも関わらず3週間も受け入れてくれるのは大学との信頼関係があるからです。「大学から頼まれたら仕方がないよね」と言って受け入れてくれているというのが実情(本音)です。企業の本音を良く理解しておいてください。

 

 

【その他のスタッフの立場】

 このプロジェクト(3週間のインターシップ)を実現するために大学の事務局や教員など多くの人が力を尽くしています。

 大学の事務局は、企業とのインターンシップ契約や皆さんがトラブルに巻き込まれた場合の対応にあたってくれています。また、マナー講座の手配など企業とのトラブルを未然に防ぐための対策にも力を注いでいます。事務局は表には出てきませんが裏方として重要な仕事をたくさん行ってくれています。

 教員は全ての企業と常に連絡を取り合っています。事前の対応、インターンシップ実施中の対応、インターンシップ終了後の対応、など様々な対応を行います。企業と交渉する回数は毎年数百回におよびます。

 

 

【辞退することによって起こる不利益】

 企業は皆さんの受け入れ準備を済ませているのでこの時期に辞退すると大学が信用を失います。その結果、以下の事態が想定されます。

 ・来年からは企業インターンシップを受け入れてくれなくなる

 ・本学から学生を採用してくれなくなる

 これらの不利益を回避するための方法はたった一つです。大変な苦労を掛けて受け入れ態勢を整えてもらっている企業が納得してくれるように説得するだけです。「そういう理由なら仕方がないよね」と思ってくれるかどうかです。

(上に書いた【受け入れる企業の立場】も良く読んで理解してください)