本学大学院生の研究論文が「Global Medical Discovery」の “Key Scientific Article”に選ばれました!

 人間健康科学研究科 栄養科学専攻(博士後期課程)3年の岩尾 千絵子さんの研究論文が、「Global Medical Discovery」の“Key Scientific Article”に選ばれました。(掲載ページはこちらからご覧いただけます。)
 研究内容は以下のとおりです。
 ウコンなどのハーブ中に見出されているGGAという化合物は、肝癌細胞に細胞死を誘導することが知られています。岩尾さんの研究は、その作用メカニズムの一部を明らかにしたものです。大半の癌は癌抑制遺伝子p53の突然変異が関与しているといわれています。突然変異によって作用できなくなったp53タンパクは、その作用部位である核に移動することができず細胞質に停留しています。ところが、p53の変異しているヒトの肝癌細胞をGGA処理すると4量体となってp53が速やかに核に移行し、その作用を発揮する可能性を見出しました。(下図参照)

《掲載論文》
Iwao C & Shidoji Y: Induction of nuclear translocation of mutant cytoplasmic p53 by geranylgeranoic acid in a human hepatoma cell line. Scientific Reports, 4:4419, 2014; doi:10.1038/srep04419
 
 
 

※Global Medical Discovery (以下GMD)は、科学的重要性及び情報を持つ優れた論文を掲載したカナダの医療学情報サイトです。こちらに掲載されるには非常に選択性が高く、招請される論文は世界中の既刊文献のわずか0.1%(週に換算すると20の論文が特別顧問や専門家で編成されたチームにより選出されている)に満たない割合です。

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