シーボルト・カフェ「吃音の合理的配慮を考える」を開催しました
平成29年9月24日、シーボルト校においてシーボルト・カフェ-生きるを育む-「吃音の合理的配慮を考える」を開催しました。
第1部の講演会では、九州大学病院 耳鼻咽喉科の医師で、吃音の専門家である菊池良和氏をお招きし、「吃音の合理的配慮を考える~吃音のある子のやる気を引き出す重要性を考える~」をテーマに講演いただきました。吃音のメカニズムや、吃音を持つお子さんのやる気を引き出し、成長に繋げるためのサポートの方法、昨年の4月に施行された障害者差別解消法の話など、多岐にわたる話題を、資料や動画などを用いてわかりやすく説明していただきました。また、吃音支援のための環境整備の必要性や、本人が自身の吃音を客観視できるようになることも大切だと述べられました。
第1部には、吃音当事者の方、その家族を始め、医療関係者や教育関係者など計117名の方にご参加いただき、講演後の質疑応答でも、たくさんの意見や質問をいただきました。
会場を移動して開催した第2部では、「吃音カフェ~吃音のあるこどもへの支援について考える~」をテーマに、長崎大学教育学部附属特別支援学校の主幹教諭である、今里順一氏をファシリテータに迎え、吃音当事者の方、その家族の方、医療・教育関係者の方など、立場ごとのグループに分かれ、座談会を開催しました。
日ごろ疑問に思っていることや、この機会に聞いてみたい本音など、各グループからは様々な意見や質問があがり、会場の温度が上がっていくのを感じるほど、白熱した座談会となりました。皆さん話し足りないようで、もっと時間が欲しいとの声もたくさん聞かれました。
参加者の皆さんからは「家族としてできること、接し方など勉強になりました。」「これからの対応方法が見えてきました。」「『合理的配慮』を行うために、本人・保護者・教員の3者が同じ意見で取り組む必要があることを知ることが出来、助けになりました。」など、様々な感想をいただきました。
シーボルト・カフェでは、この他にも様々な講座を開催しております。公式HP等を通じてお知らせいたします。皆様のご参加をお待ちしています。
※「シーボルト・カフェ」とは、平成16年度に「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(文部科学省)に採択された「シーボルトキャラバン-生と性の主人公になろう-」の取組を拡充させたもので、人の心と身体を充実させる視点からの地域活性化を図るものです。