長崎県立大学の学生による自主制作映画『しらあいの赦』

 現在、映画研究会SeaCaTというサークルで『しらあいの赦』という長編映画を、五島列島最北端にある宇久島を舞台に制作しています。監督、プロデューサー、音響、その他様々な事を全て学生で行っており、また、学生が自主的に企画・運営する活動に対して、大学が奨励金を交付し支援を行う「長崎県立大学やるばいプロジェクト」にも採択されています。県内でもメディア等で紹介されており、注目の高さが伺えます。

 監督を務めた情報システム学科3年の宮本さんが、本学の「しまなび」プログラムで宇久を訪れた際、宇久の良さや、島民の方々が抱える問題に直に触れることで「宇久島で映像を作りたい」という気持ちが芽生え、また、今年の3月オール長崎ロケで撮影された映画「こはく」にインターンシップという形で関わったことで、初めて触れたプロの映画制作の現場に圧倒されると共に感動し、尊敬する先輩たちの背中を追いかけたいと感じ、「自分たちで映画を制作したい!」との思いを強くしたそうです。

 Q.タイトルの『しらあいの赦』には、どのような思いが込められていますか。

A.「しらあい」の部分は「白藍」という、日本の伝統色の名前です。宇久島の魅力を白、人口減少などを含めた問題点を藍として、その両方が溶け合って「宇久島」であることを表現しています。また、主人公である松本の心を藍、奈々恵を始めとする島民の心を白としたとき、松本が島民たちに溶け込んでいく様子を表しています。
 また、「白藍」を「しらあい」と表記したのは、「あい」を「愛」や「(出)逢い」とかけるためです。これは、私たちが制作をするにあたり、様々な愛情を受けていること、また、様々な人たちとの出逢いから、私たちが映画を制作できていることを意味しています。
 「赦」の部分は、松本の「誰かに赦してほしい」という願い、奈々恵を始めとする島民の「赦してあげたい」という心を、「ゆるし」で止めることで、双方からの気持ちであることを表しています。

 Q.出演者をオーディションで選んだと聞きました。

A.何よりも一番重要視したのは、松本という役との相性でした。お芝居の上手さより、「松本」という人物を一緒に作ってくれる方と一緒に制作をしたいと考えていました。加えて、私たちスタッフと、手探りながらも、心を通わせた現場を一緒に作ってくれる方に出演いただければ、と考えていました。

 Q.宇久島での撮影を終え、現在はどのようなことをされていますか。

A.現在は、上映に向け、本編の編集に加え、予告やメイキングの編集を平行して行っています。同様に、劇中音楽・主題歌の制作や、上映会場の手配、上映にあたっての広報物の製作、クラウドファンディングの特典の準備、各後援の申請、プレスリリースなどを各担当者が行っています。
 上映は、1月5日宇久島での上映、1月21日~25日本学学生向けの上映、3月2日長崎市上映、3月21日佐世保市上映を予定しております。今後、様々な形で告知させていただきますので、続報を楽しみにしていただければ嬉しく思います。

 Q.今後の夢を教えて下さい。

A.長崎で学生映画が活発になることです。今回のこの制作が、この映画が、長崎の学生映画にとっての轍になり、様々な方向に発展していけたらいいな、と思っています。また、デザイナーや広報担当、Webサイト担当など撮影外のバックサポートを一緒にしてくれる方や、撮影・音楽制作などの技術スタッフ、ポストプロダクションスタッフ、俳優として出演してくれる方も募集しています。大学から始めたスタッフばかりなので、お気軽にご連絡ください。メンバーを募集中です。とにかく興味があるという方も、一緒に関わり方から見つけていきましょう!

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